2018年12月19日水曜日

長岳寺の鐘楼門


前回掲載しました石上神宮の南に長岳寺があります。
どちらも山の辺の道沿いにあり、ハイキングスタイルでの参拝者を多く見かけます。

この長岳寺は天長元年(西暦824年)に淳和天皇の勅願によって弘法大師が大和神社の神宮寺として創建された古刹だそうです。

大門をくぐり、両側につつじの生垣が続く参道を行くと、我が国最古で重要文化財に指定され、かつては上層に鐘楼が吊られていたために鐘楼門と呼ばれる門があります。

今回はこの鐘楼門を描いてみました。


2018年12月1日土曜日

鶏のいる石上神宮


奈良から桜井までの古道として有名な山の辺の道。
この道を歩けば、四季折々の草花と共に、二上山、葛城山、金剛山の山々の眺めも美しいく、多くのハイカーが訪れます。

石上神宮はこの道のほぼ中間地点沿いにあり、勿論ハイカーも参拝者に交じって訪れています。

この神宮、日本最古の神社の一つで、武門の棟梁たる物部氏の総氏神として、健康長寿・病気平癒・除災招福・百事成就の守護神として信仰されてきました。

境内はうっそうとした常緑樹に囲まれ神々しさを感じさせる中に、東天紅・烏骨鶏・レグホン・ミノルカなど珍しい鶏が放し飼いされており、訪れた人を和ませてくれます。


2018年11月22日木曜日

紅葉に染まる談山神社


関西の日光とも言われている談山神社。

木造の十三重の塔は日本最古で、周りには3000本のカエデに包まれ、美しく染まる紅葉と歴史ある景観が楽しめます。

今年は例年より暖かく、11月下旬には本格的な見頃になるのではないでしょうか。


無料の駐車場が整備されているためか、一般車に加え桜井駅からの臨時バスで多くの観光客が訪れるほどの人気ぶりでした。

尚、この神社は猿楽の発祥地と言われ、毎年5月には境内の権殿で談山能が奉納されるそうです。

2018年11月3日土曜日

曽爾(そに)高原のススキ


奈良県曽爾村の曽爾高原はすすきで有数の名所です。

ここは標高約700メートルの地点にあり、約40ヘクタールの一面にススキが自生しています。
毎年10月下旬~11月中旬に見頃を迎え、この黄金色の世界を見ながらハイキングを楽しむ方が多く訪れるそうです。

奈良市内から曽爾高原へは車で1時間強程で行けますが、当方は今まで行ったことがなく、秋晴れに誘われて今回初めて行ってきました。


但し、今年は相次いだ台風の影響によりススキが根元から倒れたり、穂が実らなかったりする被害が出ているそうで、観光写真と比べれば少し残念でした。

しかし抜けるような青空の下、そよぐ風にススキの穂が山肌一面ウェーブのように揺らぐ光景は、まさに日本の原風景といった情緒を醸し出していました。

2018年10月29日月曜日

イガ栗


最近は穏やかな秋晴れが続き、日差しが無いとちょっと肌寒さを感じるようにもなってきました。

今年もいっぱいに日差しを浴びて育った果物がおいしそうです。

例によって食べる前に感謝を込めて描きましたので紹介します。


2018年10月17日水曜日

藤原京跡のコスモス群


立て続けに台風が来たのを忘れてしまいそうな、穏やかな秋晴れが続いています。

奈良の藤原京跡では300万本ともいわれているコスモスの花がシーズンを迎え、秋晴れの下多くの行楽客が一面に咲き誇る花畑を盛んに写真に撮っていました。

私も東側に香久山、北側に耳成山を背景に写真をとってみましたので紹介します。

 (左奥が香久山です)

(左奥が耳成山です)

2018年10月4日木曜日

秋の味覚


今年は次々と強力な台風に見舞われ、野菜や果物の生育に影響が出てきています。

このような状況にあって、おいしそうな果物をいただけることは感謝の念が絶えません。

そこでいつものように、味覚を楽しむ前に感謝を込めて描くことにしました。



2018年9月15日土曜日

合掌造りの白川郷


ユネスコの世界遺産に登録され、合掌造りの集落で有名な白川郷。

白川郷は岐阜県荘川流域の呼称で、この合掌造りは屋根裏の容積を大きくし、豪雪対策や養蚕にとって都合の良い切り妻屋根を採用しており、この集落の自然との調和が美しく、ゆったりとした空間が印象的です。

そして、白川郷の萩町地区は他地域の合掌民家集落と違って、今も実生活の場として使われているところに価値があるとも言われています。


毎年2月頃の週末には夜間ライトアップが行われるそうで、次回はこの時期に来てみたいと思っています。

2018年9月8日土曜日

安曇野・大王わさび農場の水車小屋


大王わさび農場は松本市からも近く、長野自動車道・安曇野インターチェンジから北方面に、車で約10分程の所にあります。

わさびは冷たく清らかな湧き水が流れるところでしか栽培できないと言われるように、ここは北アルプスの雪解け水が湧き出る水が栽培に適していることから、日本で一番広い栽培面積を誇るわさび畑だそうです。

一般に畑と言えば土を耕して栽培すると想像しますが、わさびの場合は清流の中で栽培しているのが特徴的で、その風情がすがすがしさを感じさせます。

そして、わさび畑のすぐ横には湧き水を湛える蓼川が流れており、ここには三連の水車があります。

ここは黒沢明監督の映画“夢”の舞台になった場所でもあり、安曇野の原風景が堪能できるため、わさび畑と合わせて観光スポットとなっています。

この水車小屋に流れる清らかな水とそれを包み込む涼やかな風情を残した原風景を描いてみました。


※ページ欄には各種作品集を掲載していますので、こちらもご覧ください。

2018年9月1日土曜日

奈良公園・手向山八幡宮


お水取りで有名な二月堂の南側にある手向山八幡宮。(たむけやまはちまんぐう)

奈良時代 聖武天皇が大仏の造営時、宇佐八幡宮を東大寺大仏守護神として勧請したことから、東大寺の鎮守社として崇敬されてきました。

また、この辺りは紅葉の名所としても有名です。


この絵は、境内へ入る門をくぐってすぐのところから描いています。

もちろん描くときには参拝者などの迷惑にならないように。また、宮司さんに一言声を掛けましょう。

※ページ欄には各種作品集を掲載していますので、こちらもご覧ください。

2018年8月28日火曜日

おいしそうな果実


美味しそうな果実。
すぐにでも食べたくなりますが、ちょっと我慢。

このみずみずしさを描くには、うってつけの水彩で描いてみました。

手前みそですが、おいしそうと思って描けば、不思議とおいしそうな絵になりますね。



※ページ欄には各種作品集を掲載していますので、こちらもご覧ください。

2018年8月25日土曜日

奈良公園・浮見堂


春日大社より奈良公園内の浅茅が原(あざしがはら)の林を抜けると鷺池に突き当り、この池には桧皮葺き(ひわだぶき)の八角形の浮見堂が、水面上に浮かぶように建てられています。

前回紹介した円窓亭から斜面を100m程南に下った所に位置します。

この池周辺には人力車に乗った観光客やサイクリング車に乗った若者達の姿が多く、そしてスケッチを楽しむ人も時折見受けられます。

私も公園を散策しながら、このスポットを描いてみました。


※ページ欄には各種作品集を掲載していますので、こちらもご覧ください。

2018年8月21日火曜日

奈良公園・円窓亭


浮見堂の北側にある円窓亭(まるまどてい)。

もともとは春日大社の経蔵だった建物だそうで、三面の板壁を円形の窓でくり抜いた特徴的な建物です。

付近一帯は梅林が多く、円窓の梅林または片岡の梅林とも呼ばれ、奈良公園の早春はまずこの辺りの清楚な梅花の香りで始まると言われています。


こちらは写真を撮ってから後日気が向いたときに描いたものです。

2018年8月17日金曜日

飲んべ~?


暑い日が続き、ぐったり・うんざりです。
そんな時には、暑気払いにビールでも飲んで、その後ちょっとうたた寝なんて最高かもしれませんね。

こんな飲み干した空き缶も、りっぱなモチーフになります。
そこで、空き缶を片付ける前に下の様な絵を描いてみました。

さて、少しは涼しくなったようなイメージが描けていますでしょうか?


2018年8月14日火曜日

二度嬉しい野菜


今年は猛暑が続き、野菜の育ちが良くないようで、スーパーでの高値続きに主婦の嘆きが聞こえてきます。

この状況の中でありがたいことに、家庭菜園をしている親類から時々野菜をいただき、大いに喜んでいます。

勿論、この野菜は美味しくいただいておりますが、調理前にちょっと拝借し、絵の題材にも活用し、二度楽しんだりしています。



2018年8月11日土曜日

興福寺の阿修羅立像


イケメンとして女性に人気が高く、マスコミにも多く取り上げられた国宝の阿修羅像。

当像は乾漆造りで奈良時代につくられたそうです。普段は奈良の興福寺で見ることができますが、時々首都圏で特別展示されたりしますので、まだ実物を見たことがない方は一度見た方がよいと思います。

さて、今回この阿修羅像をテンペラ画で描いてみました。
このテンペラ、余り聞いた事がないと思います。当方も全く知らず、経験者に教えていただきながら初作品となりました。

〔size 227x158mm〕

このテンペラ画は油絵と似た感じですが、粉絵具を油の代わりに卵の黄身+酢で溶かし、綿布のキャンパスに描きます。
少々面倒な作業が伴いますが、油絵のように仕上がり、色あせが殆どないのが特徴のようです。

2018年8月6日月曜日

いわさきちひろ作品を色鉛筆で描く


いわさきちひろの絵本を一度は見たことがある人は多いと思います。

ちひろが母親として子供を育てながら生涯のテーマとして描き続けたと言われる作品には、まさに母性愛が感じられます。

やわらかで清澄な独特の色調で描かれた絵を見たとき、私もこんな絵を描いてみたいと思いました。
更にじっくり見れば見るほど卓越した技量と、絵のテーマとなっている子供たちへの愛情が満ち溢れ、これら作品に魅了されてしまいました。

特に輪郭線を描かずに子供や植物を色のにじみで形を表現する独特の技法や、先に塗った色が乾く前に別の色をたらして複雑ににじませるたらし込みの技法など、凡人の私には到底真似のできるものではありません。

しかしながら、なんとかこれに近いものを描けないものかと、本来の模写とは異なりますが、F4サイズの画用紙に彩色は色鉛筆を使って描いてみました。



2018年8月3日金曜日

空想を楽しんで描く


東海道五十三次を描いた歌川広重。

19世紀後半、ジャポニスムの流行を生んだ要因のひとつともされ、大胆な構図と藍色の美しさで日本のみならず欧米でも高く評価されました。

これを模写しようと思いましたが、ただ単に模写するだけでは面白くありません。
ふと京都の太秦撮影所を思い出し、セットの中で時代劇を演じる役者さんと見学する人々の異次元が混在した場面を想像しながら、輪郭線はグラフィックペンで、彩色は色鉛筆で描いてみました。 

私たちの子供の頃は、東映のチャンバラ映画を見ると興奮し、スクリーンに向かって正義の味方を応援しながら拍手や歓声で包まれていた情景も思い出されます。


2018年7月29日日曜日

ペン画で模写


一見無造作に描かれた単純な線が、描き進むにつれ色々な表現が現れ、不思議な魅力に取りつかれるペン画。

これに使用するペンは漫画家がよく使用しているGペンに黒インクを浸けながら描く方法があります。
この場合、何度もインクを浸ける必要があり面倒なので、私はサインペンのようなグラフィックペンを使用することが多いです。
また、用紙はペンの走りがよいケント紙を使用しています。

若い時には精密な図面を書くことがあり、繊細な線描を繰り返してもそれほど苦になりませんでした。
しかし、現在は肩が凝り目も疲れてしまうため、ためらいがなく気の向くままの線描に切り替えようと思っています。

下の作品はスケッチの表現力がアップするようにと、ペン画で模写したものです。



2018年7月25日水曜日

淡彩のスケッチ画


気楽に描く。
これを実践するため、A5判の小さなスケッチブックに、一気呵成で描いてみました。

普段、絵を描く時には鉛筆で素描を行います。
鉛筆のメリットは気に入らなければ消しゴムで消せる点です。
しかし、消せるとなると、どうしても線に勢いが失われることが多く成ります。
そこで、消すことができない耐水性のグラフィックペンやソリッドマーカーなどを使いました。
耐水性でないとせっかく描いた素描が彩色するとにじんでしまいます。

彩色は透明水彩で、ごてごてと塗らず淡彩をこころがけてみました。




2018年7月23日月曜日

ギャラリーの引っ越し


趣味で描いた絵画をグーグルサイトにホームページ“まほろばギャラリー”として公開してきました。
しかしこのサイトでは制作に制約が多くなってきたことから、逐次当ブログに引っ越しすることにしました。

ブログの投稿欄へは新規作品を紹介すると共に、ページ欄には風景画・静物画・人物画などをカテゴリー別に一覧表示できるようにしたいと考えています。

作品が多く、引っ越しには少し時間がかかるのではないかと思われます。
勝手ですが、ゆっくり末永くお楽しみいただければ幸いです。

(制作途中の作品A)

2018年4月1日日曜日

奈良・佐保川の桜


万葉集などに出てくる佐保川。

奈良盆地の北部を流れ、古くは平城京に物資を運んだとも言われています。

この佐保川の堤沿い数キロに渡って桜並木が満開となるころには、多くの花見客でにぎわいます。

人波がまばらな平日を狙って、桜並木を描いてみました。

〔 水彩画、F4 size 〕

2018年2月24日土曜日

大和民俗公園で梅が一部開花


日差しが少し春めいてきたので、奈良県立大和民俗公園を散策してきました。

この公園は26.6haの広大な敷地を有する都市公園で、自然との共生の場「里山」を活かしながら「みんぱく梅林」「みんぱくしょうぶ園」のほか四季折々の草花や、森林浴・ウォーキングなども楽しめる公園です。

今年は梅の開花が遅いとのことですが、一部では開花が始まっていました。





また、公園内には昔懐かしい江戸時代の民家15棟を「町屋」「国中(奈良盆地)」「宇陀・東山」「吉野」の4ブロックに分けて移築復原しており自由に見学でき楽しめます。